[ 留萌本線 北秩父別駅 ]
最愛の人の求めに応じ、やってきたのは
北秩父別駅。
まだ夜の明けやらぬ世界――
そんな時間、
北秩父別駅に広がる青の世界を見たいと前々から彼女に頼まれていた。
降り立ったLMたちを出迎えたのは、激しい雪だった。
しかし、LMが撮影に入ると、タイミングを計ったかのように雪も止んだ。
最愛の人は青をこよなく愛する人だった。
今、北秩父別はまさに蒼の世界が広がっている。
それはまるで、最愛の女性が
青の魔法をかけたかのように見えた。

後ろを走っているはずの自動車道(
深川留萌自動車道)もかき消す青の世界。
それは、到底言葉には尽くしがたい、感動的な光景だった。
最愛の女性の遺影と共に、まるで魅了されたかのように見入っていた。

やがて青の世界は退き、再び白銀の世界が覆い尽くす。


夜が明けると、待っていたかのように雪が吹き付けてきた。
激しい雪に、LMもたちまち雪だるまの如くなってしまうため、度々待合室に撤退せざるをえなくなった。
こうなると、
このちっぽけな待合室も頼れる存在に思えてくる。

年季の入った駅名版が何ともいい味を出している。

雪と風を防いでくれる頼もしい待合室・・・なのだが。
前日、強風が吹き荒んだせいか、窓が壊れており、雪はともかく風はモロに室内に吹き込む有様だった。
それが寒いのと、雪が酷くてホーム上や連絡通路がどんどん雪に埋もれてくるため、LMは駅と周辺をラッセルしながら体を温めていた。
(列車が来ない時間帯のみ)


これだけ雪が降り積もる中でも、列車は当たり前のように定刻で運行していた。
前にも書いたが、
北の鉄道は本当に頑強だ。
それができるのは、支える人たちがいるからこそだ。
JR北海道には、これからも頑張ってほしいと思う。


大雪を降らせた雲もようやく退き、世界は明るくなった。
半日近く駅にいたが、少しも退屈を感じることはなかった。
むしろ、あっという間に時間が過ぎた気がする。
去るべき時が近づき、最愛の人と共に駅をもう一度見つめる。
遺影の中の彼女は、微笑んでいるように思えた。
『あなたと一緒に、来れて良かった』
そう心から思えた。
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テーマ:駅の写真 - ジャンル:写真
- 2018/03/06(火) 00:00:01|
- 駅探訪
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| コメント:2
鍵コメ様
こんばんは。
ようこそ当ブログへ、コメントありがとうございます。
少しバタバタしていて、レス遅れ失礼しました。
北海道は、さすがに気候柄か待合室ある駅おおいですよね。
車掌室利用のような待合室でも、あるとないとでは大違いです。
夏の虫だらけなのには確かに私も閉口してます(汗)。
いやあ、さすがにお詳しいですね。
私はいずれも初めて知りましたよ。
私も駅の記事を書くので、そういう情報を集めたいのですが、なかなか手がかりがなくて・・・
やはり、町史などからでしょうか?
生野は何度か行きましたが、残念ながら私の行ったときはもう廃バスはなくて・・・。
立ちんぼで列車待つハメになりました(汗)。
農家さんの冬の副業として除雪作業があるのは白滝を回っている時に聞きました。
どんな小さな駅もきちんと除雪されていて・・・
北海道では当たり前なのかもしれませんが、私たちからすれば凄いことです。
これからもよろしくお願いします。
私の知らないことなど、いろいろご指導ください。
- 2018/03/09(金) 02:24:19 |
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