石北本線の駅紹介シリーズ、本日は
下白滝駅をご紹介致します。
この駅につきましては、
先日の北海道旅行で再訪したので、その際の写真も含めご紹介します。
なお、文章自体は「
2011 北海道旅行記」で訪問した際のものを主体としています。

「
下白滝」「
上白滝」「
旧白滝」の3駅は、秘境駅を旅する人々にとっては憧れの駅。
俗に“
白滝シリーズ”とも呼ばれ、白滝の“
秘境駅御三家”とでもいうべき存在です。
※他に白滝駅を“白滝シリーズ”に含む場合もあります(ただし、こちらは特急停車駅)。
これらの駅は、
乗降客が非常に少ないため、普通列車でも通過が多く、
列車での訪問が大変なところです(汗)。
この“御三家”の中では、下白滝駅はまだ訪問しやすい部類に入るのですが・・・。
上り(上川方面)で停車するのは、14時、16時、20時の3本だけ(-_-;)
下り(網走方面)はさらに深刻で、7時台の1本しか停車しない(!)のです(;゚д゚)
こういう極端なダイヤのため、時間制約のあるLMは、タクシー訪問とならざるを得ませんでした(涙)。




下白滝駅駅舎。
窓などはサッシになっていますが、雰囲気の良い木造駅舎です。
風格さえ感じるのは、黒ずんだ板目の一枚一枚に、この駅が耐えてきた風雪の歴史が込められているからでしょう。
周囲の雪景色ともよく調和している気がしました。
下白滝駅の開業は1929(昭和4)年で、駅舎もおそらくその当時のものと思われます。
本来、玄関口の部分はひさしがあった(写真でも若干面影がうかがえます)ようですが、現在は失われています。
そのせいか「
落雪の恐れがありますので、頭上に注意して通行して下さい」の貼紙がありました( ̄▽ ̄;)
LMが訪問したのは午前中だったのですが、この時間、
玄関口側から駅舎を撮るとモロに逆光(汗)。
そのため、撮影には大変苦労しました(-_-;)




ホーム側から見た駅舎。
こちら側はバリバリの順光になるので、光の具合も良好。
お陰できれいに撮れました(笑)。
晴れ渡った青空と白い雪を背景に佇む駅舎は印象的で、美しい――とさえ感じました。
自然と調和しつつもどこか存在感を感じさせる魅力あふれる駅舎。
その強烈な印象は、LMの心をしっかりと掴み、今に至るも少しも薄れてしまうことはありません。


駅舎内部。
特に特徴があるわけでもないのですが、室内は
木造駅舎特有の温かさが感じられました。
長椅子に腰をかけると、不思議なくらい優しい感じがして、心が和みます。
朝からの強行軍による疲れと、冷気に対抗するため飲んだウィスキー、それに木造駅舎の優しさ――。
それらが混然となってLMを包み込み、壁にもたれてしばらくうたた寝していました(汗)。
目が覚めても、何となく動きたくないような、心地よいけだるさ(?)のようなものがあります。
まるで、椅子が疲れの蓄積したLMを休ませようとしているかのような気さえします。
しかし、駅構内など、撮影せねばならないモノがたくさん残っています。
仕方なく、後ろ髪引かれる思いで誘惑を断ち切り、立ち上がりました。




駅構内。
構内は2面2線の配線となっています。
ただ、駅舎反対側にあるホームの向こう側に、もう1線あったらしい名残があり、元は2面3線だったようです。
上下のホームは、ちょうど構内踏切を境に、互い違いに配した形状となっています。
人気のない小さな駅ながら、構内の線路は十分な長さがあり、信号も上り下りとも両サイドに完備。
余裕を持って列車交換が行えるようになっています。
これは恐らく、編成の長い
石北臨貨との交換も可能とするようにしたためでしょう。


下白滝駅ホーム(遠軽・網走方面)。
北海道らしい、
自然豊かな銀世界の光景が目前に広がっています。
この景色を見ていると、不思議と心が落ち着き、ゆったりした気持ちになります(*´▽`)
息を吸い込むだけで心が洗われるような――
淀んだ精神の奥底まで浄化されるような、不思議な気分です。
周囲にはほとんど家がありませんが・・・。
左手、駅舎の奥付近に牛を飼っている農家があり、一風変わった牛用の小屋がいくつも立っています。
その家のものと思われる犬が駅前にもうろついていますが、LMは特に吠えられることはありませんでした。
こういう人里離れた所ですから、番犬の存在は必要不可欠なのでしょう。
まして、冬以外は、
熊さえもうろつくことがあるという土地柄ですからねぇ(||゚Д゚)
むしろ、
訪問者にとっても心強い存在です。


下白滝駅ホーム(上川・旭川方面)。
この時間帯は停車する列車もなかったせいか、左側のホームは、一面薄い雪に覆われていました。
この日、足跡をつけたのは、LMが最初だったのです(笑)。
一面の雪のせいで、所によってはホームの境や地面の凹凸が分かりにくくなっています。
LMも、駅舎をホーム側から撮影しようと移動していたら、
不意にズボッと足元が陥没∑(;゚Д゚)ゝ
股下近くまで一気に雪に埋まり、脱出は容易なことではありませんでした(恐)。
辺り一面、何から何まで白銀に覆われるこの季節は、美しいですが、反面、意外な場所に危険が潜んでいるもの。
何でもないように見えても、
雪で危険が隠されているだけかもしれないので、行動には細心の注意が必要なのです。
「2011 北海道旅行記」の関連記事でも書いた通り、ここは居心地がよすぎたため、つい時間を過ごしてしまいました。
お陰で、
後の訪問計画がすっかり狂ってしまったくらいです(汗)。
手配したタクシーが駅に来るまでの間、LMは駅をぐるりと巡り、別れを告げました。
LMに心地よい時間を提供してくれた下白滝駅――。
それだけに、時間が急いているというのに、
離れがたい思いでした。
今までも何度かそんな思いをした駅はありますが、ここは特別、そう感じたのです。
しかし、そんなLMの未練を断ち切るように、駅前に近づいてくる車が見えました。
LMは駅舎の中で「また、いつか戻って来るよ・・・」と小さく呟いて、慌ただしく車中の人となったのでした。
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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行
- 2011/10/07(金) 00:00:01|
- 駅探訪
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| コメント:2
前期高齢者(sirainosato)様
こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
> のっけから ずいぶん とばしてますねぇ
> ・・・ 息切れしないように な(笑)
既に、駅紹介の記事は、全て完成しています(笑)。ご心配なく。
後は、細かい写真の調整などに手こずっています(汗)。
> これはもう 完 がつく写真・記事です
> 欠点がないのが 唯一 欠点だな
欠点だらけですよ、写真も記事も・・・(死)。
私の場合、駄文のくせにダラダラと長くなるのがクセで・・・。
皆さん読みにくいことだと思います。
おまけに写真はシロウト以下だし(爆)。
> これから 石北を目指す人の必携だと思います
まあ、あまり役には立たないですが・・・。
この記事を見て、少しでも多くの人が「行きたい!」と思ってくだされば幸いですね。
- 2011/10/07(金) 23:11:52 |
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