2014.06.21(Sat):駅探訪

木造駅舎巡礼(1)
久しぶりにご紹介する駅紹介。
本日は、因美線那岐駅鳥取県智頭町)をご紹介します。
本当は昨年紹介する予定でしたが、まさかのPC大破によるデータ消失事件のため果たせず(汗)。
今年のGWに再訪し、やっと紹介記事を書きあげることができました。
(なお、今回はデータバックアップをとっております・汗)

木造駅舎巡礼(2)
(この写真のみ昨年のGWのもの。他は今年のGWのもの)

那岐駅(2)

那岐駅(3)
那岐駅駅舎。
赤い屋根と、焦茶色の板壁が印象的な、美しい木造駅舎です。
国道53号線が近くを走り、駅の周囲には小さな集落もありますが、周辺は山に囲まれ、全体的に閑静なたたずまいでした。
駅の開業は1932(昭和7)年7月1日にさかのぼります。
因美線が智頭駅から美作河井駅間に延伸した際、設置されました。
因美線はCTC化が遅く、タブレット閉塞が長く使われていた路線です。
それゆえ、当駅も長く有人駅であり続けましたが、2000(平成12)年に無人化されました。
駅舎には建物財産標が残っていますが、そこには昭和7年7月1日と明示されているため、駅舎自体は開業当時のもののようです。
駅舎は内装・外装とも改修が施されており、開業当時のままの姿ではない模様。
また、正面から見て右手には自転車置場?が新設されている(昨年撮影した写真には見られない)など、あちこちに手を入れられていますが、全体的には往時の木造駅舎の面影をよく残しているといえるでしょう。

那岐駅(4)

那岐駅(5)
駅舎内部。
前述したように、内部も改修が施されていますが、改札口が残るなど、昔ながらの雰囲気を残している部分もあります。
待合室には本棚が置かれ、本が数十冊並べられていました。
この静かな環境で、列車を待つ間ゆっくり読書を楽しむのもいい感じですね。
LMは残念ながら時間がなかったので、そんな楽しみは味わえませんでしたが(涙)。
また、元々駅員がいた区画には、現在「那岐診療所」が併設されています。
高齢化が進む那岐地区の住民のために、月2回、智頭町の病院から医師が来訪し、診察が行われるそうです。
詳しくは分かりませんが、内装の改修には、その診療所併設も影響しているかもしれません。

那岐駅(13)

那岐駅(6)

那岐駅(7)
ホームに続く階段と、それを覆う旅客上屋。
駅舎と並ぶ、那岐駅の見どころのひとつです。
那岐駅は線路が傾斜面上にあるため、駅舎からホームへは階段で連絡しています。
ただ、この付近は豪雪地帯であるためか、階段を覆うための旅客上屋が設けられているのが特徴。
この上屋も開業当時から残る物であり、他ではなかなか見られない貴重な構築物です。
現在、その上屋には、昔の因美線や周辺の光景を写した白黒写真が飾られ、より印象的な雰囲気になっています。

那岐駅(8)

那岐駅(9)
ホーム側から見た階段(旅客上屋)入口。
ホーム上の待合所としても用いられ、入口の横には椅子も置かれています。
やや奥行きの狭いその構築物は、独特の印象を与えますね。
古い駅名標と相まって、レトロな雰囲気を醸し出しています。

那岐駅(10)
那岐駅ホーム(鳥取・智頭方面を望む)。
那岐駅のホームは、前述したとおり傾斜上にあり、立地の都合からカーブした配線です。
場所が場所だけに、やや手狭な立地であるにも関わらず、2面2線で列車交換可能な配線となっています。
両ホームは、智頭駅側にある構内踏切で接続されています。

那岐駅(11)
那岐駅ホーム(津山方面を望む)。
列車本数の削減から、ホームは残されていても線路がはぎとられたり、ポイントをなくしたりして棒線化されたローカル線の無人駅が多い中に合って、この駅の交換施設はまだ現役であり、列車交換を行う事ができます。
ちなみに、因美線のうち、那岐駅までが鳥取県に属しており、その関係からなのか、2014年6月現在、朝の時間帯に当駅発着・折り返し列車が1本設定されており、うち上り列車は鳥取まで直通するダイヤになっています。

那岐駅(12)
駅舎の近くに残る駅員用の風呂場跡。
これにも財産標が残っており、それによって開業当時から残るものと判別できました。
こうした駅員用の施設が残っているのは珍しいことです。
以前は、駅で宿直していた駅員が使用していたのでしょう。
今は無用の長物ですが、駅の歴史を振り返るうえで、また鉄道遺産としても大切なものだと思うので、何とか残してもらいたいものです。
なお、当然のこととはいえ建物は施錠されており、中を垣間見れないのは残念でした。

那岐駅(14)
全体的に、とても雰囲気のいい駅でした。
ことに、駅舎とホームをつなぐ階段の旅客上屋は、木造駅舎が好きな方にはぜひお勧めしたい、一見の価値がある重厚な構築物ですね。
時間があればゆっくり滞在したいと思わせる駅でしたので、機会があればいつかまた訪問したいものです。



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