北海道旅行記の執筆が停滞しております(汗)。
ちまちま進めてはおりますので、もうしばらくお待ちくださいm(_ _;)m

さて、LMにとって、
もっとも身近な木造駅舎のひとつが
肥前長野駅です。
肥前長野駅は、開業当時(1935年)のものと思われる駅舎がほぼそのまま残っています。
木造駅舎が次々と消えた筑肥線の山本以西では、唯一の木造駅舎(山本駅は除く)です。
かつ、窓枠や扉も木製枠のままで、無塗装無垢の貴重な木造駅舎なのですが・・・。
これまでは
駅舎内に雑然と物が積み重なり、まるで物置のような有様だったため、
木造駅舎の風情に欠ける部分がありました。
ところが、最近、これらの
廃棄物がことごとく撤去され、きれいに整理されました。
内部が整理された肥前長野駅は、駅舎のボロさ加減は相変わらずながら、
木造駅舎の魅力がより深まったかのような感じになりました。
というわけで、今回は、きれいになった(?)肥前長野駅の魅力をお届けいたします。

駅舎内部。
以前は待合室近にも物があり、駅員事務室部分にも荷物があったので雑然としていましたが・・・。
今ではすっかり整理され、
駅員がいたころが偲ばれる雰囲気になりました。
左側の窓は
手小荷物貨物取扱所の窓口でしょうか。
駅舎内も整理されたため、待合室から駅員事務室部分をきれいに見通せるようになりました。
といっても、
室内はほとんど何も残っていないので、がらんどうですが(苦笑)。




以前、駅員事務室部分は封鎖されていました。
ところが、最近、荷物を搬出した際に封鎖が解かれたのか、
駅員事務室部分にも入れるようになりました。
机も椅子も残っていない、コンクリ床のがらんどうな部屋ではありますが・・・。
中から見た肥前長野駅の駅舎は、
これまで見てきたものとはまるで違う世界をLMに見せてくれました。
さて、入室に当たり、さすがに無断立ち入りもどうかと思ったので、近くの方におたずねすると、快く入室の許可をいただきました。
しかも、その方との話で、これまでLMも知り得なかった、肥前長野駅についての新たな情報を聞くことができました。
実は、肥前長野駅の駅舎は、既に
JR九州の管理から離れ、地元(長野区)に払い下げられているらしいのです。
これは、LMにとっても初耳でした。
しかし、そのことが、この駅舎が
状態は悪いながらも存続できた理由かもしれません。
地元の皆さんたちは、この駅舎を改修する意向で、現在手続き中ではあるものの、まだ具体的な日程は未定とか。
「改修」と聞いてギクッとしましたが、話を聞く限りでは応急補修の意味合いが強いようです。
確かに、あっちこっちガタがきてますからねぇ・・・。
何らかの応急処置は必要かもしれません。
しかし、現在の放置プレイ気味の「ボロい」駅舎を見たい方は、早めに訪問されたほうがよさそうです(笑)。

今は使われないミシン台と蛇口が、独特の雰囲気を醸し出しています。
現役の駅舎とはいえ、駅舎内はほとんど“廃墟”の雰囲気です。

昔は宿直室だったのではないかと思われる奥の小部屋。
床の板敷の合間から地面が見えるのに心が痛みます。
ブルーモーメントの時間帯を迎えた駅舎。
この駅舎の写真をいろいろ見てきましたが、
玄関口の扉を閉めた状態での写真はあまり見たことがなかったので、あえて全部締め切っての撮影です。
LMも、ここを閉じて撮影したのは初めてかも。

昔ながらの木製枠の扉と、どこか哀愁漂う「肥前長野駅」の駅名板。
数ある木造駅舎の中でも、数少ない組み合わせです。





夜の帳が支配する駅舎内部。
駅員事務室部分が解放されただけで、
アングルが何倍にも広がったような気がします。
しかし、こうして整理されてみると、改めて
肥前長野駅の貴重さが分かります。
木造駅舎を数々見てきましたが、ここまで昔ながらに残っている駅舎はそう多くありません。
大体、窓枠や扉がサッシになるものですが、ここは全てが昔ながらの木製枠のまま。
「ボロい駅舎」に見えた肥前長野駅の駅舎には、たくさんの「宝物」が秘められていたのですね。
ますますLMはこの駅舎が好きになってしまいました。
あちこち危険な箇所もありますが、
この駅舎にはいつまでも長生きし続けてほしいと思います。
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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行
- 2013/07/09(火) 05:00:01|
- 駅探訪
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| コメント:2
アバルト 様
こんにちは。
コメントありがとうございます。
多忙と体調不良のため、レスが遅れまして申し訳ないです。
> これは絵になる建物ですね。
> もう作られることのない様式だと思います。
そうですね。
もう二度と新規で作られることはない様式でしょう。
私の写真では魅力をうまくお伝えすることができませんが、もし眼前にされたら、きっと感慨深い思いに打たれることと思います。
駅舎としては純粋無垢で、建てられた後ほぼ手が入っていない貴重な建物です。
> こういう木造の家すら見なくなって久しい
> ものが駅という形でも残っている、前にも
> 言った急行の通過ではない経過の日本がこれ!
> と思えました。
建物自体が経過を表しているような駅舎です。
「滅びゆく」木造駅舎の経過とでもいうのでしょうか、長くにわたり放置されたため、この駅舎はまるで「木造駅舎に人の手が入らないとどういう風に朽ちていくのか」という実験経過の途中にあるような駅ですよ。
窓ガラスは割れ、板壁は破れ、屋根は朽ちはて・・・人の手が入らないとこうなるものなのかなとつくづく感じさせられます。
もっとも、この駅舎にも間もなく人の手が入り、修復が施される見込みではありますがね。
- 2013/07/23(火) 15:25:19 |
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