【 8/17 掲載、9/10 再掲 】※9/10 補記
昨日(9/9)、ついに駅舎は解体されたようです。嗚呼。
8月9~13日、久しぶりに
夏の北海道旅行に行ってきました。
今回は
個人的趣味による廃線巡りが主体となる旅でしたが・・・。
機会があれば、
この旅行の成果も旅行記として報告したいと思います。
その一環として、旧国鉄
広尾線の
幸福駅を訪問しました。
幸福駅と言えば、同じく旧
広尾線にあった
愛国駅と共に「
愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズで知られています。
テレビ番組をきっかけに起きた同駅のブームにより、1987(昭和62)年の広尾線廃止以降も訪れる人が絶えず、「
恋人の聖地」のような駅になっています。
以前から行きたかったもののなかなか時間的都合が取れず、今回初めての訪問となりました。

幸福駅駅舎。
駅舎というより、待合所という程度の規模ですが・・・。
開業当時(1956年)からある、風情のある木造駅舎です。
針葉樹林の木立の中にある木造の駅舎は実に落ち着いたたたずまいを見せていました。
この素晴らしい雰囲気の駅舎を、LMは一目で気に入ってしまいました。
駅名にちなみ、幸福を得られることを願う人々が名刺などを駅舎の壁一面に貼り付けているため、独特な雰囲気があります。
今年は、この駅がテレビ番組で紹介され、全国区の有名な駅となり、
ブームとなって40年の節目になるそうです。

個人的には「恋人の聖地」としてではなく、「
旧広尾線の駅舎」として感慨深く見ていたのですが・・・。
話しかけてきた駅前の土産物屋のおじさんから、あまり嬉しくない話を聞かされました。
今年中、それも遠くない時期に
現在の駅舎を取り壊して新たに改築する計画であるというのです。
改築の理由は、
老朽化と
耐震補強。
駅舎は齢57年を数え、老朽化が進んでおり、
そのままでは耐震補強も難しい状況にあるとか。
「恋人の聖地」として、大勢の観光客が訪れる場所だけに、やむを得ないことなのでしょうが・・・。
旧国鉄広尾線時代の雰囲気をそのままに保存されてきた“
広尾線の遺構”としての駅舎の歴史は、終わりを迎えることになるのかもしれません。
LMは、開業以来“現役”を続けてきたこの駅の最後の瞬間を撮る機会に恵まれたわけです。

ただ、誤解がないように断っておくと、改築しても外観や雰囲気は現在と同様にする計画であるということです。
現在の建材も、可能な限り改築する駅舎に引き継ぐ方針とか。
広尾線現役時代の歴史が蓄積した“オリジナル”駅舎はなくなるものの、元のような駅舎の姿は維持される見込みです。
それがせめてもの救いですね・・・。
少し残念な思いもありますが、廃線となった駅舎がここまで長く保存され、今また(廃線であるにも関わらず)元と同じような駅舎を改築するというのは滅多にない事例であり、それだけこの駅が愛されているということなのですから、よしとしなければならないのでしょう。
複雑な思いで、LMはもうすぐ取り壊される予定の駅舎を見上げたのでした。
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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行
- 2013/09/10(火) 00:00:01|
- 駅探訪
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| コメント:2
こんにちは
私も去年に幸福駅、愛国駅を訪れましたが改築の予定があるんですね。
たしかに耐震工事はいざという時に必要になりますからね。
逆にどのような駅舎に生まれ変わるのか楽しみが増えましたねw
- 2013/08/18(日) 09:05:25 |
- URL |
- mugi321 #-
- [ 編集 ]
mugi321 様
こんばんは、ご無沙汰しております。
コメントありがとうございます。
そしてレス遅れ失礼しました。
土日含め仕事で忙しかったのと体調不良と、いろいろ重なりまして・・・。
> 私も去年に幸福駅、愛国駅を訪れましたが改築の予定があるんですね。
> たしかに耐震工事はいざという時に必要になりますからね。
> 逆にどのような駅舎に生まれ変わるのか楽しみが増えましたねw
そうですね、十勝と言えば割と頻繁に大きな地震(十勝沖地震)が起きる場所ですし、耐震工事は必須なのでしょう。
忘れ去られたような廃駅ならばそこまで気にされなかったのでしょうが、なまじ人の集まる所だけに、耐震化工事は避けて通れないものなのでしょう。
確かに必要な工事ではありますが、国鉄時代から維持されてきた駅舎が取り壊されるのは、正直、残念です。
まあ、元のイメージを残すというのがせめてもの救いですが。
- 2013/08/20(火) 05:17:56 |
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