2013.11.23(Sat):廃線探訪

【第3雨竜川橋梁跡】

北海道201308(61)
(アクセス)
幌加内から国道275号線を朱鞠内方面へ向かっていると、道の駅「森と湖の里ほろかない」(政和温泉「ルオント」を併設)の手前右手に、緑色のトラス橋が見えてくる。
車で訪問する場合、周辺はカーブで見通しが悪く路上駐車は危険
橋の朱鞠内川には空き地があるので、そちらに停車するのが望ましい。

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(遺構概要)
今回の深名線の遺構探索で、唯一、駅以外で調査した遺構です。
旧JR深名線第3雨竜川橋梁保存会による案内板によると、この橋梁が竣工したのは1931(昭和6)年。
ポンコタン渓谷を渡河するために架けられましたが、その工事は深名線において最難関のものだったようです。
100.97mのガーター橋で、中央部には一際目立つ45mのトラス橋がかかっています。
その前後には、1899(明治32)年にイギリスから輸入されたという12.9mの桁橋が4組架かっています。
橋台・橋脚はコンクリート製で、架設工事に際しては谷や急流に阻まれ足場の構築が困難なことから、北海道としては初めてのケーブルエレクション(吊足場式架設)工法が採用されました。
深名線が廃止された後も、この橋梁は、その歴史的・工学的な価値と、ポンコタン渓谷と一体になった美しさから保存されることになりました。
また、その工学的な価値により、公益法人土木学会による土木学会選奨土木遺産に認定されています。

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国道275号線から見た第3雨竜川橋梁。
緑色に彩られた橋は渓谷の景色を壊すことなく一体化する一方、特徴的なトラスが橋の存在感をしっかり発揮しており、絶妙な組み合わせと言えるかもしれません。
写真では静かな雨竜川ですが、雨竜ダムが完成する前は雪解け水等でしばしば激流と化したそうで、ここに橋を架橋した当時(架橋当時、まだダムはなかった)の苦労が偲ばれます。

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朱鞠内側から幌加内側を臨む。
残念ながらレールは剥がされていますが、保存状況は極めて良好です。
レールさえ敷設すれば、すぐに現役の橋梁として使用できそうなほどです。
もちろん、橋梁の中は危険なので立ち入り禁止
橋の真ん中に行けて、ポンコタン渓谷の眺めを楽しめれば良かったんですがね・・・。

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橋梁の傍にある「渡辺義雄君弔魂碑」。
渡辺義雄氏は、若干29歳の技師で、技術主任としてこの橋梁の建設指導にあたられました。
そして、橋梁も無事完成したその日、雪解け水で激流と化した雨竜川に転落、殉職されたのでした。
その追弔と功績を称えるため、1932(昭和7)年に建立されたこの石碑は、今も第3雨竜川橋梁跡を見守っているのです。


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