[ 石北本線 白滝駅 ]
瀬戸瀬駅から
4620Dに乗車したLMとK。
ここからは別行動です。即ち、
(1) Kは丸瀬布で下車して下白滝へ。
(2) LMは終点・白滝で下車して旧白滝へ。
それぞれ、
最寄駅からタクシーで向かいます。
4620Dは遠軽発白滝行の普通列車です。
下白滝・旧白滝は、4620Dの走行区間内にある駅なのに、なぜわざわざタクシーを使うのか?
それは、
4620Dが(普通列車なのに)これらの駅を通過してしまうためです(汗)。
4620Dの走行区間には、始発着の駅を入れても6つしか駅はありません。
それなのに、下白滝・旧白滝を通過してしまうのは、
これらの駅の利用率がいかに少ないかを如実に表しています。
ともあれ、こうした理由のせいで、
これらの駅訪問にはどうしてもタクシーが必要になってくるのです。
[ 石北本線 旧白滝駅 ]

銀世界に覆われた
旧白滝駅。
下白滝、
上白滝駅はよく訪問していますが、旧白滝駅を訪問するのは久しぶりな気がします。
タクシーから降りた瞬間、感じたことは「
とにかく寒い!」。
この日は鮮やかな晴れ模様だったので、もう少し暖かくてもいいはずなのですが・・・。
とにかく、気温が凍りつくほどに寒い。まさに“しばれる”寒さ。
待合所内の温度計を見ると、室内にも関わらず、気温は
余裕で-15℃の目盛をアンダー。
しかも、
風がこれまでに経験がないほど強かったので、気温以上の寒さを感じます。
この過去最低レベルの気温と、過去最大級の強風により、太陽の恩恵を感じないほど寒さを感じたのでした。
もちろん、このような寒さに備え、カイロを4つほど装備していましたが・・・。
気休め以外の何物でもありませんでした(というより、全然温みを感じませんでした・汗)。

そんな酷寒の世界ではありますが、一方でこの
厳しい寒さと一面の白雪は、世界を浄化するようにも感じます。
最愛の人の遺影を掲げ、駅構内を歩き、そこから見える世界を共に眺めながら、“
2人だけ”の世界を堪能していました。
目の前が道路なのが残念ですが、それでも
今は亡き彼女と語らいあうのに相応しい清らかさがそこにはありました。

しかし、(九州人としては)寒さにかなり耐久性のあるLMをもってしても、
この日の寒さは限度を超えるものでした。
30分以上外をうろついていると、さすがに体が異常を検知します。
彼女の遺影を手袋越しに抱くのを好まなかったので、素手で持ち続けた結果、指は凍傷の危険を感じるほど凍えてしまいました。
-15℃アンダーの気温だけなら耐えられますが、強風が容赦なく追い打ちをかけてくるので、寒さは倍増。
追い立てられるように、待合所内部に逃げ込みます。

待合所内部も-15℃以下なのですが、不思議な温かさを感じます。
旧白滝の駅舎(待合所)は、下白滝、上白滝駅より
室内が狭い分、保温性には優れているようです。
何よりも、風を遮ってくれるだけで、寒さが全然違います。
さらに、窓から入る日差しを浴びると、ようやく陽の温みを感じることができました。
LMが駅を巡りつついつも思う事ですが、やはり、
四方を壁に囲まれた待合所のある駅は、風雨(雪)に対する防御力が全然違うものなのです。
こんなオンボロな、掘立小屋に毛が生えた程度の建物でも、この寒さの中では大切な“
人の居場所”なのだと痛感しました。

時折待合所内に逃げ込みながらも、旧白滝駅の魅力を最愛の人の遺影と堪能し続けたLM。
しかし、あっという間に時間は過ぎ去り、タクシーがLMを迎えに来ました。
本当なら列車でこの駅を去りたいところなのですが、以後の予定に差し障るため、やむなく車利用でのお別れです。
タクシーに乗り込む前、彼女の遺影と共に、旧白滝駅を振り返り、最後の別れを告げたのでした。
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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行
- 2014/03/16(日) 00:00:01|
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