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LM徒然草 ~駅と列車と情景と~

風情ある駅と自然豊かな鉄道、そして心に残る情景を求めて・・・

【駅紹介・根室本線編】上厚内駅


上厚内駅(1)
遅くなりましたが、駅紹介の記事を続けます。
本日紹介するのは、根室本線上厚内駅です。
昨年の夏(8月)訪問時の写真を中心に、本年1月訪問時の写真も織り交ぜながら紹介していきます。

上厚内駅(2)

上厚内駅(3)

上厚内駅(6)
上厚内駅は、十勝郡浦幌町に所属する駅です。
駅の開業は1910(明治43)年と古く、100年を超える長い歴史を持っています。
その上厚内駅には、歴史ある駅に相応しい風格を備えた立派な木造駅舎があります。
ただ、開業当時の駅舎というわけではないようで、1953(昭和28)年に改築されたようです。
見た目より新しい駅舎ということになりますね。
それでも還暦は超えているわけで、駅の長い歴史を見届けてきた“生き証人”と言えるでしょう。

上厚内駅(5)

上厚内駅(4)
つい最近まで無塗装で、ほぼ建造当時のまま(と思われる)姿を見せており、木造駅舎を愛する人にはよく知られた駅舎でした。
ただ、最近、補修工事が行われたようで、これと併せて塗装も施されたらしく、昔ながらの姿とはいえなくなりました。
しかし、今でもその堂々とした駅舎は健在で、一見の価値はあると思います。

上厚内駅(8)

上厚内駅(7)

上厚内駅(20)
駅舎内部。
それなりに大きい駅舎に比例するように、待合室の中も広々しています。
昔は、この待合室の規模にふさわしい乗客があったのでしょうが、今は閑散としているのが侘しさを感じますね。
待合室には「あー故郷と上厚内」という詞が飾られていますが、それがより郷愁を誘います。
駅舎内には製本された駅ノート等が並べられ、また塗装補修前の駅の姿を写した写真も飾られています。

上厚内駅(9)

上厚内駅(10)
上厚内駅ホーム(釧路方面を望む)。
北海道のひなびた駅では典型ですが、ホーム上は舗装されていません。
ホームも土を持った上に、線路側だけコンクリやブロック等で補強されています。
いかにも北海道らしい造りとはいえます。
2本のホームは屋根のない跨線橋で結ばれていますが、この跨線橋も最近までかなり古びた姿を見せていました。
しかし、駅舎改修と並んで再塗装が行われた(塗装記録表によると、2014年8月)ようで、今ではきれいな姿を見せています。

上厚内駅(11)

上厚内駅(12)

上厚内駅(13)
上厚内駅ホーム(帯広方面を望む)。
駅の構内は、典型的な2面2線の配線となっています(ただし、駅舎釧路側に現在未使用の引き込み線あり)。
駅舎側1番線が下り(釧路方面)、2番線が上り(帯広方面)という使い分けになっているようです。
列車交換が可能なため、普通列車や貨物列車が時間待ちで停車することも多いようで、LM滞在中も何度かそうした光景が見られました。

上厚内駅(14)

上厚内駅(15)
駅周辺の集落は駅舎側にあるのですが、小さな集落のうえに廃屋があちこち見られました。
遠くから見ても、近づいてみても、人気はあまり感じず、実際に駅周辺に住んでいる人は少なさそうです。
店や自販機も近くにはないので、訪問時には事前の補給をしっかりしていないと大変なことになります。
いわゆる秘境駅の一つといえるでしょう。
ただし、2番線側は国道に面しており、車の往来が激しいせいか、あまり秘境感は感じられませんでした。
駅舎側は静かなものですがね。

2015_in_summer_北海道(2)

上厚内駅(16)

上厚内駅(17)

上厚内駅(18)

上厚内駅(19)
夜の上厚内駅。
駅舎正面は至って控えめな外灯しかありませんが、ホーム上は予想以上に外灯が煌々と輝いていました。
風情ある木造駅舎は、そのどちらから撮影しても実に絵になります。
特に、駅舎正面側は静かなだけに、そのささやかな明かりがどことなしに物悲しげで、旅愁を感じさせてくれるのでした。


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テーマ:駅の写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/01/31(日) 00:00:01|
  2. 駅探訪
  3. | コメント:4
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コメント

近いうちに実行予定の道東の旅で、楽しみにしている駅のひとつなんですけど、塗装直されちゃったんですか…。
雰囲気が全然違ってしまいますから、正直残念です。
改築や解体されないだけでもヨシとすべきでしょうかね。

年月を経たからこその板木の質感、LMさんはこの状態の上厚内駅を見ることができて羨ましい限りです…。
  1. 2016/02/02(火) 08:26:01 |
  2. URL |
  3. ねじまき #-
  4. [ 編集 ]

勘違いでは?

ねじまき 様

こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。

コメント読んでいて気になったのですが、少し誤解があるのではないでしょうか?
LMの書き方がまずかった(汗)のもいけませんが、LMが写真を撮った時点で、塗装塗り直しは終わった状態です。
塗装が塗りなおされた後の状態が、今掲載している状態なんです。
ちなみに、塗りなおされる前は、Wikiはじめ「上厚内駅」で検索されれば分かりますが、もっと風雨にさらされた外壁の色になっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E5%8E%9A%E5%86%85%E9%A7%85
LMなどは、その無塗装状態の駅舎を期待して訪問したので、きれいになっていたのには少し驚きました。
(なので、LMは塗装塗り直し前の駅舎を見たことはないです)
でも、まだ木造駅舎の良さは残ってますよ。
  1. 2016/02/03(水) 02:31:08 |
  2. URL |
  3. LM #-
  4. [ 編集 ]

ここには時々釧路方面本部交通機動隊のパトカーさんが
停まって生き抜いてることがあるのだ。
「どこで取り締まっているか」を聞いても、
笑ってたばこをくぐらせているだけだったのだ。
ちゃんと、携帯灰皿持っていたのだ。
もちろんきっとトイレもきれいに使っていたのだ。
・・・覆面のナンバー教えてくれよなのだつるみん

ここはいつ来ても落ち着くところでした。
冬はトイレがあるという点でここと厚内駅でどちらが過ごしやすいか比べてみたことがあります。
上厚内は厚内より10℃近く冷え込んでいました。
でも前を国道通っていますが、静かです。
「秘境駅」という概念がわからないので、そう思うのかもしれませんが…
・・・はじめっち


  1. 2016/02/04(木) 15:24:34 |
  2. URL |
  3. つるみん&はじめっち #-
  4. [ 編集 ]

私にとっては・・・

つるみん&はじめっち

こんばんは。
コメントありがとうございます。

無人駅でパトカーが一息ついている図は結構あちこちで見ますよ。
LMの地元でもそんなのありますしね。
人があまり利用しなさげな駅なんかねらい目みたいです。
時には無人駅に隠れて取り締まりやっていることもありますけれども。

覆面は、私たちの間ではクラウンが要注意といわれてましたね。
今でも同じ傾向なのかな。
少なくとも、LMの地元ではそうですが。
とりあえず、ノロノロ走っているクラウンは注意しといたほうがいいです。

上厚内は、全体的な環境は静かだと思いますよ。
ただ、ホーム側は車が多くて結構うるさかったですね。
「秘境駅」とは、駅に停車する列車の本数が異様に少なく訪問が困難だったり、列車以外の手段でたどりつくのが不可能なほど辺鄙な場所にあったり、周囲に店や自販機はおろか、人家らしい人家がなかったりする駅ですね。
上厚内も周囲に人が住んでいそうな家がなく、夜は不安なほどですが、国道が近くにあるだけに、閑静な雰囲気が少し阻害されてますかね。
  1. 2016/02/04(木) 23:46:09 |
  2. URL |
  3. LM #-
  4. [ 編集 ]

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Author:LM
鉄道旅行が趣味(&気晴らし)のLMが、旅先で出会った駅を下手な写真と駄文で紹介するブログです。
2010年以降は鉄道写真も多くなっています。

[ 趣 向 ]
風情あふれる木造駅舎とローカル線、SLが大好き。都会近辺の路線はやや苦手です。
廃墟系の建物や独特の雰囲気の建物、美しい自然も愛でています。

[ 構 成 ]
基本的に、LMがメインです。
他に、高校時代からの友人にして、このブログの共同経営者・Kが一部の写真撮影を担当しています。Kは夜勤が多いので、平日昼間の撮影に重宝しています(笑)。
このほか、表立っては出ませんが、LMやKの知り合いの女性たちが黒幕?として存在してます。

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