以前
お知らせしていたが・・・
三江線廃駅撮影については、一部
パソコンの誤操作により失われた区間が存在した。
11月にそれらの駅を訪問する機会に恵まれたので、改めて紹介したい。
紹介するのは、前回(
因原駅)の続きとなる鹿賀-川戸間(川平-江津本町は次回紹介)。
なお、今回紹介する駅については、夕方、日暮れを気にしながらの訪問となったため、
あまりきれいな写真ではないことを始めにお詫びしておきたい。
また、途中の鹿賀については、
こちらでも紹介しているので不要とも思ったが、今回改めて再掲した。
[ 旧三江線 鹿賀駅 ]


久しぶりに訪問した
鹿賀駅は、夕陽を浴びて黄金色に輝いていた。
その美しさに心奪われる思いで駅を見ていた。
この光景は、いつまでも残しておいてほしい光景なのだが・・・
果たして、いつまで見ることができるだろうか?
[ 旧三江線 石見川越駅 ]
石見川越駅は本当に久しぶりの訪問となった。
駅舎は現役の頃と変わっていないが、窓がやけに汚れている。
実は、あまり知られていないが、今年の
西日本豪雨で
江の川も氾濫しており、多くの家屋が水の下に沈んだ。
ここ、石見川越駅も浸水し、窓が隠れるくらいの浸水被害があったらしい。

写真を撮っていると、地元の方とお話をする機会があった。
今回の大雨で、周辺の家は
1階がほぼ水没するほどの壊滅的な被害を受けたという。
これに伴い、引越を検討する人も多いらしく、この辺りも過疎がさらに進むと嘆いておられた。
鉄路の廃止に加え、さらなる悪環境に苦しむ地域の人々・・・
既に周囲が薄暗くなっていたせいかもしれないが、暗然たる気持ちになった。
[ 旧三江線 田津駅 ]
田津駅はいきなり入口に「
立入禁止」の札があるため、これ以上捜索できない・・・
わけではなく、実は回り込む道があるので、そちらに向かう。
田津駅周辺も、西日本豪雨に際し多大な被害を受けたらしい。
周囲の家には今も大雨の時の痕跡が痛々しく残っていた。
見た限り、この周辺も1階はほぼ水没したと思われる。

回り込んで駅構内を見る。
建物等はほぼ元通り維持されているが、廃止から半年以上経過し、雑草が少なからず見られた。
周囲には集落があるが、人気がほとんどなく、シンと静まり返っている。
すぐ裏が藪ということもあり、人気のなさと合わせて、暗くなるにつれ不気味さが増してきたので、早々に撤退した。
[ 旧三江線 川戸駅 ]
川戸駅を訪問したころには、すっかり陽が落ちてしまっていた。
川戸駅も、現役の頃の木造駅舎が残されている。
川戸駅は、旧桜江町(現・江津市桜江町)の中心的な駅であり、既に駅舎が地域で活用されていることもあって、いつでも現役運用に戻れるくらい、駅の状況は良かった。
今後も、ここに三江線があったという“
生き証人”として、余生を送ることになるだろう。

こうして見ていると、今にも列車が走ってきそうな光景だと思う。
こうした状況の良い駅を見ると、ふと錯覚を起こして、三江線が廃止されたのは幻であったかのように感じる。
三江線が廃止されたなどというのは、どこか遠い世界の話だと。
しかし、冷たい風が吹いて、すぐにそんな錯覚は破れ、現実に引き戻される。
あたかも「お前のような甘ちゃんの、バカげた錯覚こそが“幻”なんだよ」と、冷厳な現実がせせら笑っているかのように。
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テーマ:駅の写真 - ジャンル:写真
- 2018/12/19(水) 00:00:01|
- 廃線探訪
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