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LM徒然草 ~駅と列車と情景と~

風情ある駅と自然豊かな鉄道、そして心に残る情景を求めて・・・

【駅紹介・筑肥線編】肥前長野駅


肥前長野駅(1)
今日取り上げるのは筑肥線肥前長野駅です。
以前、一度紹介していましたが、記事の内容が粗雑(今でも駄文ですが、当時はもっと粗雑)だったので、以前の記事は抹消し、内容を全面的に改訂して紹介します。

肥前長野駅(2)

肥前長野駅(3)
肥前長野駅駅舎。
古い木造駅舎が今も変わらず残されています。
筑肥(西)線は、かつては木造駅舎がたくさんありましたが、最近は各地で取り壊されてしまい、山本~伊万里間で国鉄時代の駅舎が残るのは、山本駅とこの肥前長野駅だけになってしまいました。
しかし、残念ながら、駅舎の保存状態は良くありません
あちこち痛みが激しく、いつ取り壊されてもおかしくないような状態です。
ちなみに、駅前には小さいながらも雑貨屋があり、自販機もあるので、飲物等の補給には不自由しません。
ただ、駅舎があるのにトイレがないのが困りものです。

肥前長野駅(4)

肥前長野駅(5)
駅入口とホーム側出入口から見た駅舎内部。
待合室は雑然とした感じです。
たいていの場合、木造駅舎の室内というのは居心地がいいものですが、残念ながらこの駅舎の中は心地よく時間を過ごすのには向かないと思います。
どこから持ってきたのか
肥前長野駅(6)
ソファーが置かれていますが、座るのは勇気がいります(苦笑)。
それでも、夏の日に日差しを避けて待つ人や、雨天の日に雨を避けて駅舎内で迎えを待つ人などを時折見かけて、この駅舎は立派にその役目を果たしているのだと感じました。

肥前長野駅(12)
改札口付近からホーム側を見る。
駅舎とホームは構内踏切で結ばれています。
この写真を撮った日は夏の真っ盛り。晴れで気温もそれなりにありましたが、ホーム向こう側に広がる田んぼの方から涼しい風が吹いていたので、心地よかったです。
写真右手にある椅子に座っていると、心が落ち着きました。
室内よりもこちらが過ごしやすいかも?です(笑)。

肥前長野駅(7)

肥前長野駅(8)
ホーム側から見た駅舎。
瓦、柱、壁、どれをとっても長い歴史を感じずにはいられないものばかりです。
あまり人手は加えられていないようです。
ある意味、この駅舎は「人手を加えずに自然に時を重ねていったら、木造駅舎はどんな風に風化していくのか」を体現している駅舎と言えるかもしれません。

肥前長野駅(9)

肥前長野駅(10)
それと説明されなければ、廃線跡に残る廃駅かと思わせるほど荒れた駅舎。
見ようによっては、まるで“廃墟”のようですらあります。
肥前長野駅(13)
※試しにモロクロ化してみました。
 これだと、まるで国鉄時代に廃止された駅みたいです……。
肥前長野駅(11)
室内は物置のようで、窓ガラスは破れ、壁は壊れ……。
かなり悲惨な状態です。
しかし、先ほども書いたように、この駅舎はまだ使われ、利用されているのです。
この駅にたくさんの思い出のあるLMとしては、一日でも長くこの駅舎にがんばってほしいと思います。

肥前長野駅(14)
肥前長野駅ホーム(唐津・山本方面)。
この辺りはちょうど長い直線が続く区間で、真っすぐに伸びた線路はある意味清々しささえ感じます。
ホームには小さな屋根付きの待合所が設置されています。
駅舎には外灯や室内灯がなく、夜は真っ暗になるので、夜に列車を待つ場合は待合所で待つことになるのでしょうが、この辺りは田園地帯なので、夏は虫が多いのではないかと心配されます(汗)。

肥前長野駅(15)
肥前長野駅ホーム(伊万里方面)。
こちら側も直線区間になっています。
駅舎の手前に石の柱のようなものが見えますが、これは
肥前長野駅(16)
堀田政太郎翁功労碑」なる石碑です。
LMもこれについて詳しく説明できるだけの知識は持ち合わせていないのですが、どうやら筑肥線の開通に際し尽力した人のようで、その功績を讃え顕彰するために設けられたもののようです。

追加X_HNS
ホームから見た光景。
この辺りは純農村地帯で、辺り一面水田が広がっています。
この時は、収穫を間近に控えた稲が、優しい風に揺られていました。


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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行

  1. 2009/11/06(金) 00:00:01|
  2. 駅紹介・筑肥線編
  3. | コメント:8
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コメント

ホントこの駅に関しては古い木造駅舎というより、廃墟といった方があっているような感じですね。
こんなにボロボロの状態で良くもまぁ風雨に耐えているなぁ・・・と思います(一部は崩壊しかけてますが・・・)
どうにかして山本駅のようにきちんとした駅舎を維持してもらいたいのですが、JRにしてみれば取り壊すのも修復するのもコストがかかるし、ましてや利用客も少ないのでそのままにしておけ・・・ということでしょうか。

自分も、この駅舎は一日も長くがんばって欲しいと思います。
  1. 2009/11/06(金) 21:21:28 |
  2. URL |
  3. 気まま #Z4ZSbRmI
  4. [ 編集 ]

こんばんは。
嬉しい改訂版の登場!(笑)

そうそう、トイレがないんですよね。
駅前のお家のワンコと遊んで、手を洗おうと思ったらどこにもなくて、
仕方なく道路を渡って川まで行きました(苦笑)。
僕もデンシャを待つ間は木のベンチを利用しました。

ホントにこの駅舎には一日も長く、という言葉が相応しいと思いました。
  1. 2009/11/07(土) 02:55:02 |
  2. URL |
  3. Kyo-to #Ytk3Wfxk
  4. [ 編集 ]

気まま様へ

気まま様へ

こんばんは、気まま様。
コメントありがとうございます。

> ホントこの駅に関しては古い木造駅舎というより、廃墟といった方があっているような感じ
そうですね、半分朽ちかけたような駅舎ですから・・・。
見ようによっては、本当に廃墟です。
特に井戸の跡付近は、その傾向が高いですね。
中も散らかり放題ですし、ほとんど“納屋”同然の状態・・・。
半ば放置しているのでしょうが、勢力の強い台風などが直撃したら、かなり危ない感じの建物なので、最低限の補修等はしてほしいものです。

  1. 2009/11/07(土) 04:19:23 |
  2. URL |
  3. LM #-
  4. [ 編集 ]

Kyo-to様へ

Kyo-to様へ

こんばんは、Kyo-to様。
コメントありがとうございます。

> 嬉しい改訂版の登場!(笑)
はい、改訂しました(苦笑)。
肥前長野駅の紹介は早くに行っていましたが、その頃はまだブログを始めたばかりで、記事の書き方を確立していなかったので・・・。
筑肥線の他の駅紹介に比べ著しく劣るように思いましたし、周囲からも同じ意見を聞いたので、思いきって改訂しました。
記事自体は8月頃に書いていたのですが・・・事情あって、掲載は遅れました。

> そうそう、トイレがないんですよね。
> 駅前のお家のワンコと遊んで、手を洗おうと思ったらどこにもなくて、
> 仕方なく道路を渡って川まで行きました(苦笑)。

そんなところまで(苦笑)。
そこまで出て行くのは、結構大変だったと思います。
待ち時間が長い場合、あそこはトイレの問題が大きくなるんですよね・・・(苦笑)。

> 僕もデンシャを待つ間は木のベンチを利用しました。
あのベンチは私のお気に入りです。
というか、室内の椅子には座れませんね、いろいろな意味でキケンなので(苦笑)。

> ホントにこの駅舎には一日も長く、という言葉が相応しいと思いました。
はい。
一日でも長く、木造駅舎の命脈を残してほしいものです。
  1. 2009/11/07(土) 04:27:56 |
  2. URL |
  3. LM #-
  4. [ 編集 ]

ご無沙汰しておりました…すみません<m(__)m>
古い木造駅舎で昔ながらの雰囲気をこれでもかと言わんばかりに醸し出していますが、またそれが何だかとても痛々しく感じ、この駅舎の先行きがとても心配になってしまいました…

全く手を加えないで良い状態を保てるんであれば心配無用なんですが、どう見てもこの駅舎は改修ではなく「最低限の修繕」が必要に思えますね。
ただ、この状態ですと「修繕=解体」に結びつきそうなので後者のような事にならないでほしいんですが…
俺も一日も長くこの木造駅舎であってほしいと切に思いましたよ!!
  1. 2009/11/09(月) 19:54:42 |
  2. URL |
  3. 誠 #-
  4. [ 編集 ]

誠様へ

誠様へ

こんばんは、誠様。
コメントありがとうございます。

> ご無沙汰しておりました…すみません<m(__)m>
こちらもご無沙汰しておりますので・・・(滝汗)
お気になさらず・・・。

> 古い木造駅舎で昔ながらの雰囲気をこれでもかと言わんばかりに醸し出していますが、
> またそれが何だかとても痛々しく感じ、この駅舎の先行きがとても心配になってしまいました…

そうですねぇ・・・雰囲気はいいんですが、先行きはかなり心配です。
台風でもくれば吹き飛びそうです。

> 全く手を加えないで良い状態を保てるんであれば心配無用なんですが、どう見てもこの駅舎は
> 改修ではなく「最低限の修繕」が必要に思えますね。

はい、必要です。
今でも十分“廃墟”ですが、放っておくと本当の「廃墟」になってしまいそうです・・・。
まあ、その前に取り壊される危険も大きそうですが(汗)。

> ただ、この状態ですと「修繕=解体」に結びつきそう
その可能性は非常に高いですね・・・。

> 俺も一日も長くこの木造駅舎であってほしいと切に思いましたよ!!
はい。分岐駅の山本駅を除けば筑肥(西)線最後の木造駅舎ですから・・・。
少しでも長く、生きながらえてほしいものです。

  1. 2009/11/10(火) 00:18:20 |
  2. URL |
  3. LM #-
  4. [ 編集 ]

LMさんはじめまして

LMさん他数人の方のコメント読ませていただきました、私しも35年位前までこの駅を利用していたものですつまり私の地元です子供の頃は駅舎の隣に国鉄の官舎がありそこの子供とよく遊びました彼は父親の転勤でこの駅にきたのでした、名前はしぎょうKひろくんと言う人でした、その後転勤でどこかへ行ってしまいました。今何処に居るのかなー。しかし本当に荒れているんですねでもまだしっかりと建っている姿は本当に懐かしいですね、もう15年くらい帰っていないので効して写真で見れてうれしいな、ちなみに駅前の雑貨屋さんは前田酒店と言うお店だったと思います。
  1. 2010/04/24(土) 08:45:40 |
  2. URL |
  3. trybird #lQ0l3upw
  4. [ 編集 ]

ようこそいらっしゃいました

trybird様

こんばんは、trybird様。
ようこそ当ブログへ御訪問くださいました。
コメントありがとうございます。

昔、肥前長野駅を利用されていたのですね。
以前は駅員さんもいたようですし、賑わっていたのでしょうね。
今は・・・残念ながら、だいぶ荒れています。
それなりに風情はあるのですが、台風などで壊れてしまわないか、不安になります・・・。

> 駅舎の隣に国鉄の官舎
それは初耳ですね。
国鉄職員も何人かいたのでしょうか。

> 駅前の雑貨屋
こちらは今もありますよ。
昔ながらの雑貨屋といった風情ですね。
店名までは忘れましたが・・・未だに覚えておられるのはすごいですね。

時々、肥前長野駅にも出向いていますので、機会があればまた御訪問ください。
  1. 2010/04/25(日) 22:30:21 |
  2. URL |
  3. LM #-
  4. [ 編集 ]

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このブログについて

LM

Author:LM
鉄道旅行が趣味(&気晴らし)のLMが、旅先で出会った駅を下手な写真と駄文で紹介するブログです。
2010年以降は鉄道写真も多くなっています。

[ 趣 向 ]
風情あふれる木造駅舎とローカル線、SLが大好き。都会近辺の路線はやや苦手です。
廃墟系の建物や独特の雰囲気の建物、美しい自然も愛でています。

[ 構 成 ]
基本的に、LMがメインです。
他に、高校時代からの友人にして、このブログの共同経営者・Kが一部の写真撮影を担当しています。Kは夜勤が多いので、平日昼間の撮影に重宝しています(笑)。
このほか、表立っては出ませんが、LMやKの知り合いの女性たちが黒幕?として存在してます。

[ 機 材 ]
LM:
・Nikon D500(メイン機)

K:
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