[ 山口線 船平山~津和野間 ]
二反田で下り「
やまぐち号」を撮り終えた後、今度は上りの「やまぐち号」を押さえるため、津和野まで行きました。
津和野では、LMは通称“
竹藪”と呼ばれる撮影ポイントで撮影することに。
“竹藪”は、有名な撮影ポイントである
白井の里にほど近い場所にあります。
直進してくるSLの雄姿と、
カーブを曲がりつつ走る編成全体の写真も撮れる、格好の場所です。

“竹藪”は、その名の通りの竹藪の中にありますが、線路に面した部分は竹や下草が取り払われています。
そのため、十人程度は十分に撮影できる場所があります。
また、白井の里から遠くなく、歩いて来ても十分な所で、
普段着程度の装備でも十分大丈夫な所です。
ただ、LMがカメラを展開した場所は
傾斜地がきつい場所でした。
そのため、
風で三脚がガタつくのを見るたびにヒヤヒヤものでした。
三脚が転倒しようものなら、カメラの破損は確実、それどころか、傾斜のきつさからすると、道路まで転がりかねないような気がして、不安でなりません。
それだけならまだしも、LMの前には“御同業者”が陣取っているため、
うっかり転がそうものならその皆さんまで“巻き添え”にしかねない――という
恐怖感があり、かなり気を遣っていました。
もちろん、三脚だけでなく、
自分の立ち位置にも気をつけないと、三脚が転がる以上に危険な事態になりかねません(怖)。

この日は天気が曇ったり晴れたりで、コロコロ変わりました。
しかも、地勢的に山に囲まれているうえ、竹藪の中まで入り込んでいるため、空模様の予測はかなり困難。
お陰で何度も露出を変更する破目になり、それを操作するたびに、ただでさえ安定感のないカメラがガタつき、冷汗ものでした(汗)。

しかもこの日は、昼間でも10度を超えない寒い日。
挙句、
遮るもののない前方から寒風がピューピュー吹きつけ、吹きさらしにあった体はすっかり冷たくなってしまいました。
もちろん、過去の体験から
中国山地に入ると冷えるということは覚悟していましたが、予想以上の寒さでした。
しかし、少しずつ近づいてくるSLの雄姿を認めると、そんなことはすぐに気にならなくなりました。

流れゆくSLの煙――。
場所柄もあるのでしょうが、下り同様、上り「やまぐち号」も、濛々たる煙を上げてやって来てくれました。
あれほど吹き荒んでいた寒風も、列車の通過直前には落ち着き、煙はかき乱されることもなく、美しくたなびいていました。
その煙は、かすかな風に散らされ、やがてLMたちの陣取る竹藪に流れ込んできました。
そのかすかな匂いは、子供の頃に遊んだ花火にも似て、何とも言えない懐かしさを感じたのでした。
(2009.11.15)
※追記
拍手欄でコメントいただいている皆様、コメントありがとうございます。
返事もせず申し訳ありませんが、ありがたく拝見しています。
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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真
- 2009/12/01(火) 00:00:01|
- 山口線(SL関連)
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| コメント:2
前期高齢者様へ
こんばんは。
毎度コメントありがとうございます。
最近、全体的にコメントが少ないので、コメントいただくと嬉しいです(笑)。
> この煙も素晴らしい色ですね
そうですね、素晴らしい煙でした。
あそこで撮影して良かったと思います。
次の週もあそこで・・・と思ったんですが、「私有地のため許可を得て入ってください」の看板が目に入り、ちょっと心配になって入りませんでした。
> 足元の傾斜も 吹き付ける風も ・・・
> 子供の頃に戻してくれた その かすかな
> 匂い 僕もなんども 思いがあります
懐かしい匂いというか、香りというか・・・。
あの匂いを嗅ぐと、不思議と郷愁の思い、子供のころの思いを強くします。
何故なのですかね。
私は別にSL世代というわけでもないのですが(苦笑)。
> 風景と音と煙と風と 匂いと ・・・
> 来年も 逢いに行きたい 故郷感じます
また、いつの日か行きましょう。
私もすっかり魅せられてしまいました(苦笑)から、SLが走り出したら、いつでも行きたいです。
- 2009/12/02(水) 01:47:20 |
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