2012.03.06(Tue):鉄道写真

[ 丸瀬布森林公園いこいの森 ]
北の空へ_2011秋(67)
午前中で石北臨貨撮影が終了したので、午後は丸瀬布の森林公園いこいの森へと出かけることにしました。
この公園では、小さなSLが現在も現役で元気に走っているのです。

北の空へ_2011秋(68)
その小さなSL――通称「雨宮21号」と呼ばれる蒸気機関車は、もともと森林鉄道で活躍していたSLでした。
鉄道の名は、武利(ムリイ/武利意とも)森林鉄道
丸瀬布町(現在の遠軽町丸瀬布)は、地区の9割が森林という、豊かな自然に包まれた町です。
この豊富な森林資源を活かし、伐採された木材を石北本線の駅まで運搬することを目的として、1927(昭和2)年に敷設されました。
かつては木材の需要があったこともあり、同鉄道は路線網を着実に伸張。
ついに、総延長は、最盛期で40kmを超えるほどとなり、堂々たる森林鉄道に成長します。
ところが、次第にトラック輸送が増加し始め、森林鉄道は急速に斜陽の道を歩き始めます。
1962(昭和37)年7月、営業休止。同年度末をもって正式に廃止となり、35年間の歴史に幕を閉じたのでした。

北の空へ_2011秋(69)
現在残る「雨宮21号」は、同鉄道の「18号形蒸気機関車」で、東京の雨宮製作所で製造されました。
18号形は、武利森林鉄道向けに3両が製造され、小さいながらも堅牢かつコンパクトで、実用的な機関車でした。
このうち、1両は他鉄道へ移管されましたが、残る2両は武利森林鉄道で活躍を続けてきたのです。
この機関車は、廃線に先立ち、1950年代後半には既に運用から退いていましたが、1958(昭和33)年、残る1両も解体。
唯一残った「雨宮21号」は、良好な状態で残っていましたが、何度か危機もあったと言います。
一時、「雨宮21号」を含む全蒸気機関車の廃車話が出た時は、地元の有志が運動して保存が決定。
さらに、「雨宮21号」を他地区に移管する話が出た時も、同じく地元の有志が熱心に活動し、事なきを得たのでした。
その後、1976(昭和51)年に町が営林局から譲り受け、復元整備されたのでした。
この時も、元機関士の方が20年近くメインテナンスをされていたお陰で、格安で修理ができたそうです。
こうして、地元の人々に愛されたSLは、再び故郷・丸瀬布の森に帰って来たのでした。

北の空へ_2011秋(70)
以上のような激動の歴史を経て、現在「雨宮21号」は、丸瀬布森林公園いこいの森で動態保存されています。
小さいながらも、森林鉄道由来のSLで国内唯一動く蒸気機関車であり、大変貴重なものです。
その価値が認められ、「北海道遺産」にも選定されています。
小さいけれど力強いSLは、今も丸瀬布の森で懐かしい汽笛の音を響かせています。

(参考資料:wikipedia遠軽町ホームページ全国歴史保存鉄道[JTBパブリッシング刊])




注)運行日について
 いこいの森開園期間中(4月下旬~10月下旬)の土・日・祝日(夏休み期間は毎日運行)
 よって、冬季は、残念ながら走りません。悪しからず。



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