2012.06.11(Mon):駅探訪

内名駅(1)
本日の駅紹介は、芸備線内名駅をご紹介します。
広島県庄原市東城町にある駅で、中国山地の山深い場所を走る芸備線でも、特に山奥にある小さな駅です。

内名駅(6)

内名駅(3)
内名駅全景。
写真上が新見方面、写真下が備後落合・三次方面となります。
この駅は、以前紹介した備後八幡駅の隣駅になりますが、同駅より一層山深く入った場所にあります。
LMは、時間の関係上、車での訪問となりましたが、ナビがあっても迷うようなところでした(汗)。
駅周辺には、2軒の建屋(家+小屋?)があるだけです。
どちらも人の気配は感じられませんが、廃屋かどうかまでは判別がつきかねました。
この2軒以外にも集落はあるのですが、それは谷を挟んだ向こう側にあります。
そこまで出るには、一度駅前の坂道を下り、橋を渡って再び坂道を上らねばなりません。
このアップダウンがあるため、見た目の直線距離以上に遠く感じます。
そもそも、その集落自体、備後八幡駅近くの道からさらに奥に入った、かなり山奥の辺鄙な場所でしすね・・・。
こうした環境に加え、列車本数が少ない(一日3往復)こともあり、内名駅は秘境駅と化しています。
写真で見ても、駅周囲の閑散とした状況が分かるかと思います。

内名駅(2)
内名駅待合所。
待合所に掲げられた建物財産標によると、この建屋が完成したのは、駅が開業した1955(昭和30)年のこと。
木造駅舎ならともかく、こうした建屋に建物財産標が残っているのは珍しいですね。
備後八幡駅の項でも説明しましたが、この付近の鉄路が開業したのは1935(昭和10)年6月のこと。
内名駅の開業はそれから20年遅れとなるわけですが・・・。
当時は、このような場所でも駅の開設が望まれるような需要があったのでしょうか?
それから半世紀を経た現在、駅は利用者もほとんどなく、開業当時の思いを偲ぶことはできません。
ともあれ、開業当時からこの建屋だったとすると、有人駅だったとは思われず、やはり当初から無人駅だったのでしょう。
この待合所は開業から半世紀近く経っているわけですが、それほど古さは感じません。
小さな建屋ですが、がっちりした造りになっており、利用者を風雨(雪)から守るには十分です。

内名駅(4)

内名駅(5)
待合所内部。
中に入ってみると、内部は思ったより広く、ゆったりしているように感じられました。
長椅子が置かれただけの、味もそっけもない簡素な造り。
しかし、この日降り続いた雨からは完全に解放され、LMたちも一息つくことができました。
駅を利用する場合、やはりこうした建物があるのとないのとでは大きく違います。
小さかろうと簡素だろうと、こうした待合所があれば、列車を待つ間、雨風を凌げるのですからね。
とは言え、何も知らない人がこの駅に降りて、待合所の時刻表を見たら愕然とするでしょうね。
何せ、一日3往復しか走らない路線ですから、無計画で降りたらとんでもないことになります。
しかも、備後落合方面の最終列車には、さらに絶望的な一言が・・・。
「この列車(19:17発 445D)は、三次方面の列車には接続しません」
・・・ということは、もし、この列車に乗ってしまったら、その日は備後落合止まりで、その先どこにも行けません。
しかも、以前紹介したように、備後落合は山中の小駅です。
そこで列車が絶えてしまうとなると、それこそ駅寝を覚悟しなければならなくなってしまいます(><)
北海道の白滝周辺の駅訪問も、列車利用となると厳しさを感じましたが、ここもそれに劣らぬ厳しさです。

内名駅(7)
撮影時期は4月末でしたが、まだ菜の花が咲き誇っていたので、駅と絡めて見ました。
人家には人気がなかったとはいえ、駅周辺に全然人の気配がないというわけではありません。
駅周囲の田畑は、場所が悪い(線路が邪魔なうえ車道がなく車が入れない)にも関わらず、整然と整備されていました。
この菜の花も、そうした畑のそばに咲いていたものです。
駅前の駐車場(?)にも車が何台か止まっていましたし・・・。
ですので“人煙が絶えた場所”というわけではなさそうですがね。

内名駅(8)
内名駅便所。
待合室から若干下がった位置に、隠れるように存在します。
屋根下の便所部分は縦長な造りなのに、屋根自体はやけに横に広く、アンバランスな印象を受けます。
このアンバランスさに加え、藪を背景にした立地が相まって、何となく不気味な雰囲気を醸し出しています。
しかし、この屋根は、ただデカいだけでなく、ちゃんと雨どいまでついた造りなのが特徴的。
ある意味、待合所よりも印象に残る建物ですね(笑)。
便所としての機能はしっかり果たしていますが、手洗い用の水道がないのは困りものでした。

内名駅(9)
雨に濡れる切符集札箱。
ホームの端(新見側)に、ポツンと佇んでいます。
利用する人自体が少ないうえに、ワンマン列車がほとんどの今日、この集札箱が切符を回収することはまずないでしょう。
そんな時代になっても、人待ち顔に立っている姿がどこか印象的だったので、撮ってみました。
その錆び具合、微妙な傾き具合が、この駅をよく象徴しているように思えたので・・・。
ただでさえ寂しい印象の山間の小駅は、そぼ降る雨のカーテンの下、より侘しい雰囲気に包まれている気がしました。


スポンサーサイト

Secret