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LM徒然草 ~駅と列車と情景と~

風情ある駅と自然豊かな鉄道、そして心に残る情景を求めて・・・

【駅紹介・室蘭本線編】北舟岡駅


北舟岡駅(1)
今回は、久しぶりに当ブログのメインテーマ(?)である駅紹介をしたいと思います。
本日は、以前、特集でお届けした北海道旅行の際に訪問した室蘭本線北舟岡駅について紹介していきます。

北の空へ_201201(8)
以前、旅行記で紹介した際にも書いたことですが・・・。
この日、駅を訪問時間したのは15時過ぎ。
しかし、何分にも日の短い冬季のことゆえ、はや日は暮れかけていました
この駅は夕暮れの美しさが素晴らしいので、LMはちょうど良い時間帯に訪問したわけです。
北舟岡駅は、伊達市舟岡町にありますが、地名の由来は、旧仙台藩の船岡領に由来すると言われています。
仙台藩船岡領とは、美しい桜並木で知られる船岡城址と、その最寄駅である東北本線船岡駅付近のこと。
戊辰戦争で敗れた仙台藩からは、新天地を求めて、多くの人々が北海道に渡り、開拓に携わりました。
(そもそも、当駅の所属する伊達市という地名自体、仙台藩の伊達氏に由来したものですし)
その中でも、この付近は、船岡領の柴田氏家中の人々が入植したことから、この地名になったとか。

北舟岡駅(2)

北舟岡駅(3)
北舟岡駅駅舎。
真正面から見ると、不自然に天井部の高い箱形のような建物ですが・・・。
少し横から見ると、雪国らしく、屋根に積もった雪が落雪しやすいよう、若干屋根に傾きがあるのが分かります。
雪国かつ海沿いということもあり、どことなくがっしりした造りに思えました。
こういう土地柄では、やはり風雪から守ってくれる駅舎はありがたいもの。
トイレは別棟になっており、こちらもがっちりした造りになっています。

北舟岡駅(4)

北舟岡駅(5)
駅舎内部。
元から無人駅だったこともあり、室内は全て待合室としての区画になっています。
長椅子がいくつか並ぶだけの簡素な室内。
しかし、海から吹き寄せる冷たい風を遮断してくれるので、中にいると体感温度はだいぶ違います。
写真ではあまり表現できていませんが・・・
まばゆい太陽光が窓と室内を彩る様と、窓から見える黄金色の外の夕景は、言葉に尽くせないほど印象的でした。

北舟岡駅(6)

北舟岡駅(7)
駅ホーム(札幌方面)。
駅構内は、一線スルー式の2面2線で、列車の行き違いが可能となっています。
通常は、上りも下りも駅舎寄りに停車するらしく、特急もそちらの線路を通過していきます。
海側のホームと線路は、基本的に列車交換時の時のみ使用されるようですね。
海側は、ホームのすぐ下が海が海になっています。
同じく海が近いことで有名な青海川駅と比べても、ホームがより海に近い位置にある(ホームの位置が低い)こともあり、より海の存在を身近に感じます
周辺は閑静なこともあり、列車が来ない時は、波のさざめきと鳥の鳴き声だけが響く、静かな所です。

北舟岡駅(8)

北舟岡駅(9)
駅ホーム(函館方面)。
写真のように天気がいいと、ホームから駒ヶ岳の雄姿を望むこともできます。
さて、北舟岡駅の歴史は、1963(昭和38)年に北舟岡信号場として開設されたことに始まります。
しかし、その歴史はかなり複雑で、紆余曲折に満ちていました。
実は、北舟岡信号場として開設以前、一度、伊達舟岡信号場として開設された(1944年-昭和19年)経緯があるらしいのです。
この時は、理由は不明ながら、わずか4年ほどで廃止(1948年-昭和23年)されています。
しかし、再び必要性が出てきたのか、先に述べたように1963(昭和38)年に北舟岡信号場として開設(再開設)。
その後、1980(昭和55)年には北舟岡仮乗降場となって旅客扱いも開始されたのです。
そして、道内のこうした駅の御多分にもれず、1987(昭和62)年のJR移行後に駅に昇格したのでした。
一時は、交換機能が廃され、1面1線だった時代もあったとか。
小さい駅ながら、目まぐるしい歴史を経て、今の北舟岡駅があるわけです。

北の空へ_201201(10)

北の空へ_201201(12)
跨線橋から見る駅構内。
函館方面を望むと、ホームから見るよりも一層雄大な駒ヶ岳を見ることができます。
同じ場所で、跨線橋の上に立っただけなのに、駒ヶ岳により近づいたような感じになるのが不思議です。
一方、札幌方面は、内浦湾(噴火湾)の美しい海岸線を見渡すことができます。
鉄道写真の撮影地のひとつでもあり、列車と海を絡めて撮影することができます。
実は、LMもここで「トワイライトEXP」の通過光景を撮影する予定だったのですが・・・。
残念ながら、この日はダイヤが非常に乱れていて列車が遅れ、ついに撮影はかないませんでした(涙)。

北の空へ_201201(9)

北舟岡駅(10)

北舟岡駅(11)
暮れなずむ北舟岡駅。
まさに、この光景こそは、LM長年の憧れでした。
以前、何かの写真で、黄昏の北舟岡駅を見て、ひどく印象に残ったのを覚えています。
以来、この駅を訪問し、夕暮れの写真を撮影するのは、LMにとって憧れでした。
しかし、何度も北海道に行きながら、どうしてもこの駅の訪問は行程上難しく、これまで果たせずじまい。
ようやくこの日念願だった訪問を果たすことが出来、とても満足でした。
とても思い出に残る駅だったので、機会があればまた行きたいです。


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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行

  1. 2012/09/09(日) 00:00:01|
  2. 駅探訪
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鉄道旅行が趣味(&気晴らし)のLMが、旅先で出会った駅を下手な写真と駄文で紹介するブログです。
2010年以降は鉄道写真も多くなっています。

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風情あふれる木造駅舎とローカル線、SLが大好き。都会近辺の路線はやや苦手です。
廃墟系の建物や独特の雰囲気の建物、美しい自然も愛でています。

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基本的に、LMがメインです。
他に、高校時代からの友人にして、このブログの共同経営者・Kが一部の写真撮影を担当しています。Kは夜勤が多いので、平日昼間の撮影に重宝しています(笑)。
このほか、表立っては出ませんが、LMやKの知り合いの女性たちが黒幕?として存在してます。

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