
今回の駅紹介は、
若桜鉄道から
若桜駅を紹介したいと思います。
若桜駅については、
以前、概略を紹介しましたが、今回改めて詳細に紹介したいと思います。
しかし、
詳細に書きすぎて長くなりすぎてしまった(汗)ので、2回に分けてお届けします。
まず最初は、駅舎に的を絞ってお届けします。


若桜駅駅舎。
若桜駅は、1930(昭和5)年、
国鉄若桜線が隼駅から延伸された際に、その終着駅として開業しました。
ちなみに、当初から終着駅を予定されていたわけではないようで、本来は若桜線をさらに延伸して
山陰本線八鹿駅まで接続することが計画されていたようですが、若桜駅から先はついに着工されぬまま終わったのでした。
その後、若桜線は経営分離され、第三セクター
若桜鉄道に移行しましたが、駅舎は変わることなく開業当時の姿を残しており、2008(平成20)年にはその価値が認められ登録有形文化財に指定されています。
赤い屋根が特徴的な駅舎は瓦棒鉄板葺き平屋建てで、終着駅に相応しい貫録を備えているように見えます。
この誇り高き駅舎は、若桜鉄道若桜線の終着駅としてだけではなく、今は
若桜鉄道の本社社屋としての重責も担っているのです。


ホーム側から見た駅舎。
若桜駅は、
若桜鉄道唯一の社員配置駅となっています。
この日は団体観光客が来訪し、SLの運転も行われたせいかもしれませんが、社員が慌ただしく行き来し、活気に満ちていました。
そんな慌ただしい中にも、ゆっくり構えているのが若桜駅名物の人形。
近付いてみると・・・

こんな感じ。
走り回る社員を横に、のんびりと駅に佇んでいます。
まあ、これはこれで愛嬌があってよさそうですが、夜は怖い気もしますね・・・(汗)。



駅舎内部(待合室/売店)。
写真上段と中断が待合室、下段が売店です。
玄関―改札口の流れと待合室は明確に区別されていて、締切が可能になっており、文字通り“部屋”になっています。
このため、吹きさらしの風を受けることもなく、ゆったりと列車を待つことができます。
待合室内には本棚も置かれ、清掃も行き届き、心地よく待ち時間を過ごせます。
一方の売店は、通常の“キヨスク”的な売店ではなく、いわゆる“テツ”に特化した売店となっており、若桜鉄道関連グッズが所狭しと並んでいました。

駅舎内部(切符売場)。
社員配置駅であるので、当然
切符売場も現役です。
切符販売はもちろん、定期券も取り扱われており、LMがいる間に地元の方が買いに来られていました。
また、
以前説明したように、駅構内に入るには
「入構券」を求める必要がありますが、その販売もここで行われています。
各地の木造駅舎を見て回っていると、駅舎は良い状態で残っていても、切符売場は板で塞がれていたり、残っていたとしても無人駅なので使われていないことが多いものですが、ここは立派に現役として活躍しています。
それも、カードや自動券売機等もない、純然たる昔ながらの“手渡し”。
地元の方が駅員と話をされながら切符や定期券を購入されている姿を見守っていると、不意に景色がセピア色になり、時が止まっているような気がしたものです。
何でもない光景かもしれませんが、今に残る貴重な光景。
遠い昔にはこうした光景が各地で見られていたのだろうなぁと思いを馳せながら、その何気ない日常を見守っていました。
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テーマ:駅の風景 - ジャンル:旅行
- 2013/03/23(土) 00:00:01|
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